夏の車内放置でゴルフクラブとボールはどうなる?【JAF実測データとメーカー公式情報で解説】

夏の車内放置でゴルフクラブとボールはどうなる?【JAF実測データとメーカー公式情報で解説】

夏のラウンド帰り、ゴルフクラブやボールを車に積みっぱなしにしていませんか。

真夏の車内は想像以上の高温になり、クラブやボールの劣化、思わぬトラブルにつながるおそれがあります。

この記事では、夏の車内放置でクラブとボールに何が起きやすいのかを、JAFの実測データと各メーカーの公式情報をもとに解説します。

夏の車内はどれくらい暑くなる?

JAFが2012年8月に行ったユーザーテストでは、気温35℃の炎天下に黒色の車を4時間駐車したところ、車内は最高57℃、ダッシュボードは最高79℃まで上昇しました。

しかも対策をしても、窓を3cm開けて車内最高45℃、サンシェードを使って最高50℃。車内の暑さそのものを防ぐ効果は限定的でした(サンシェードには、ダッシュボードの温度を79℃→52℃に抑える効果はありました)。

つまり真夏の車内は、人にとって危険なだけでなく、ゴルフ用品にとっても過酷な環境です。

なお、JAFの実測ではっきり分かるのは「真夏の車内が危険な高温になること」までです。そのうえで、この高温がクラブとボールのどこに負担をかけるのか、メーカーの公式情報と現場で知られている影響を整理します。

ゴルフクラブに起きやすい3つのトラブル

1. ヘッドとシャフトの接着部がゆるむおそれ

最も注意したいのが、ヘッドとシャフトをつなぐ接着部分です。

クラブのヘッドとシャフトは、一般にエポキシ系の接着剤で固定されています。リシャフト(シャフト交換)の現場では、90℃前後まで加熱すると接着剤が軟化してシャフトが抜けることが知られています。

車内に置いただけで同じことがすぐ起きるとは限りません。ただ、JAFの実測ではダッシュボード付近は79℃まで達しており、接着剤にとって好ましい環境でないことは確かです。

もしスイング中にヘッドが外れれば、周囲の人に当たる危険もあります。安全面を考えても、高温の車内に置き続けるのは避けたいところです。

2. グリップが劣化する

グリップは高温多湿や汗・皮脂の影響で劣化しやすいと、グリップメーカー担当者への取材記事など複数のゴルフメディアで指摘されています。

・ベタつく ・硬くなる ・滑りやすくなる

こうした変化は握り心地を悪くし、スイングにも影響します。14本まとめて交換すると、それなりの出費になることもあります。

3. カーボンシャフトは「頻繁な放置」の積み重ねに注意

カーボンシャフト本体は、車内に一度置いた程度で、すぐに大きく性能が落ちるとは限りません。

ただし工房関係者の間では、熱への曝露は積み重なってシャフトの強度低下につながるとされています。シャフト本体に問題がなくても、先ほどの接着部が弱ればクラブとしては危険な状態です。「毎回積みっぱなし」の常態化は避けたほうが安心です。

ボールはどうなる?——実はメーカーが公式に「車内放置NG」

見落とされがちですが、ボールも高温に弱い道具です。

ブリヂストンゴルフは公式サイトで、ゴルフボールは60℃を超すと品質が変化し始め、80℃以上では表面のコーティングやディンプルが溶け出すことがあると解説しています。JAF実測のダッシュボード79℃は、まさにこの域です。

ダンロップ(スリクソン)も公式製品ページで、夏期の車内などの極端な高温に放置するとボール表面が変形することがあると注意喚起しています。タイトリストも公式サイトで、車のトランクのような極端な温度環境を避け、室温で保管するよう推奨しています。

実測でも「熱いボールは柔らかくなる」

米ゴルフメディアMyGolfSpyの実験(2021年)では、約46℃の熱を1時間当てたボールは、コンプレッション(硬さの指標)が15ポイント以上低下しました。熱源から離すと数十分かけて徐々に戻ったとのことなので、短時間なら一時的な変化で済む可能性はあります。

ただし、メーカーが警告している表面の変形やコーティングの溶けは、元には戻りません。ボールには「戻る変化」と「戻らない劣化」の両方があると考えておくのが安全です。

ちなみに——「ボールを温めると飛ぶ」はルール違反です

プレー中に意図的にボールを温める行為は、ゴルフ規則4.2a(2)(性能を故意に変えたボールの使用禁止)に触れ、そのボールでストロークすると失格になります。カイロでポケットの中のボールを温めるのはNG。性能うんぬん以前に、ルールの問題です。

夏の車内保管はどう対策すればいい?

いちばん確実なのは、ラウンド後に車から降ろすことです。長時間の車内保管そのものを避けるのが、もっとも負担の少ない選択です。

・帰宅したら、その日のうちに車から降ろす ・室内や玄関など、温度と湿度が安定した場所に置く ・ヘッドカバーを付けて保護する ・ボールも同様に。キャディバッグのポケットに入れっぱなしにしない

どうしても短時間だけ車内に置くなら、後部座席よりはトランクのほうが直射日光の影響を受けにくい場合があります。ただし、夏の車内保管そのものが安全とは言えません。窓開けやサンシェードで防ぎきれないことは、先ほどのJAFの実測が示すとおりです。

帰宅後の3分メンテナンス

車から降ろしたら、簡単なケアだけでも十分です。

・ヘッドを乾いたタオルで拭く ・グリップを軽く拭いて汗や皮脂を落とす ・キャディバッグの口を開けて湿気を逃がす

短時間でも、手入れの有無でクラブの状態維持に差が出ます。

不安がある人は、ここを確認

しばらく車内保管が続いていた道具は、次の4点だけでも確認しておくと安心です。

・ヘッドにぐらつきがないか(シャフトとの境目を軽く握って確認) ・グリップにベタつきや硬化がないか ・スイング時にいつもと違う異音や違和感がないか ・ボールの表面に変形・ひび割れ・ベタつきがないか

気になる点があれば、無理に使わず早めに専門店で点検してもらうのが安全です。

まとめ

夏の車内放置で特に気をつけたいのは、クラブでは「ヘッドとシャフトの接着部」と「グリップ」、ボールでは「60℃を超える熱による品質変化」です。

JAFの実測でも、炎天下の車内は短時間で非常に高温になることが示されています。

大切な道具を長く安全に使うためにも、ラウンド後は「あとで降ろそう」ではなく、まず車から降ろす。それだけでも十分な対策になります。


次に読む

このお店の商品の選び方は「ZIGZAGの選定基準」に書いています。


夏のラウンドは、ティーの消耗も早くなります。まとめ買いしておくと、車に積みっぱなしにせず済みます。
木製ロングティー 70mm・160本入


ゴルフショップジグザグ
ティー・グローブ・ヘッドカバーなど、ゴルフ業界20年以上の代表が選んだ道具を楽天市場でお届けしています。
🛒 楽天市場店をのぞいてみる

ブログに戻る